安藤宏子先生、合同新聞文化賞受賞おめでとうございます。

大分出身にして、絞りの研究家であり、染色家としても著名な安藤宏子先生が、
大分合同新聞文化賞を受賞されました。おめでとうございます。
心からお慶び申し上げます。
400年以上前には全国的な知名度を誇りながら、
既に発祥の地・大分で忘れ去られようとしていた「豊後絞り」。
勤務先の名古屋で偶然発見した「ぶんご」という文字に、縁(=運命)を感じ、
以来、ご家族に支えられながらも、全国各地に出かけて絞り技法を調査研究し、
途絶えかけていた各地の絞り技法を再現できるように文章化・体系化なさった功績は、
極めて異常なほどの情熱的な傾倒があってはじめてなされた偉業であり、
誰にも真似のできない「絞り一筋」の人生だったのではないでしょうか。
世界的に見ても類のない、100以上の絞り技法が存在する日本の特異性を
こうして私たちが知り、後世に遺して伝えていけるのも安藤先生の功績です。
また、大分・東京・名古屋の地にそれぞれ「遊草会」という絞り染めの会を主宰し、
それぞれが主体的に、技法の習得と創作・表現活動を継続されているのも、
後継者育成・伝統継承という観点からのことだと思います。
安藤先生が郷土・大分でこうして認められることはとてもよいことですが、
正直いって「ようやく・・・」という印象がぬぐえません。
もっともっと、大分の方々が「ぶんご絞り」の存在を認め、
「絞り」に親しみ、お互いに伝えあえるように普及育成しなければならないと思います。
ヨーロッパをはじめ、世界が美しいと評価する「SHIBORI」。
日本人好みの「綿という素材」×「藍という色」という庶民性に加え、
二度と同じ柄が生まれることのない「絞り技法」による「白場と藍色の境界線の曖昧さ」が、
デジタルプリンティングにはありえない、世界に一つだけの模様を生み、感動を与えてくれます。
これを機会に、益々「ぶんご絞り」が広く知られ、新しい可能性に発展することを願ってやみません。
そして、安藤宏子先生の更なるご活躍とご健勝、新しい創作活動をご期待申し上げます。



